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ED治療薬の種類と副作用

※本ページはED治療薬に関する一般的な情報を整理したもので、個別の診断・処方・服薬指示を行うものではありません。持病、服用中の薬、肝機能・腎機能などによって使用条件が異なるため、実際の使用は医師・薬剤師の指示や最新の添付文書に従ってください。

ED治療薬の中心となるPDE5阻害薬

ED治療では、PDE5阻害薬と呼ばれる薬が使われることがあります。

PDE5阻害薬は、性的刺激に伴って起こるNO-cGMP系の反応を利用し、勃起を補助する薬です。

性欲を高める薬ではなく、服用するだけで自動的に勃起する薬でもありません。

2026年9月25日時点で、日本国内のED治療で確認できる主な成分は、

  • シルデナフィル
  • バルデナフィル
  • タダラフィル

です。

同じPDE5阻害薬でも、用量、食事の影響、肝機能・腎機能による調整、相互作用、禁忌などは薬ごとに異なります。

そのため、「ED薬はどれも同じ」「一番強い薬を選べばよい」と考えることはできません。

3つの主なED治療薬の違い

項目 シルデナフィル バルデナフィル タダラフィル
国内ED適応 あり あり あり
医療用の通常用量 25mgまたは50mg 通常10mg 通常10mg
服用時期 性行為の約1時間前 性行為の約1時間前 性行為の約1時間前
基本的な投与間隔 24時間以上 24時間以上 24時間以上
※腎機能などにより異なる場合あり
食事 食後は吸収・効果発現が遅れることがある 脂肪比率約30%の標準食ではAUC・Cmaxへの影響なし 食事の有無にかかわらず投与可能
持続に関する添付文書記載 固定時間の効果保証なし 固定時間の効果保証なし 投与後36時間まで有効性が認められている

※上表は代表的な違いを整理したものです。実際の用量や使用可否は年齢、肝機能・腎機能、併用薬などによって異なります。

シルデナフィル|バイアグラなど

シルデナフィルは、医療用ED治療薬として使用されている成分です。代表的な製品にバイアグラがあります。

成人では通常、25mgまたは50mgを性行為の約1時間前に服用し、1日1回、24時間以上の間隔をあけます。

日本国内で承認されている最大用量は50mgです。

食事の影響

食事と一緒に服用すると、空腹時に比べて吸収や効果発現が遅れることがあります。

一方、添付文書上「必ず空腹時に服用する」と定められているわけではありません。

主な副作用・注意点

添付文書には、ほてり・潮紅、頭痛、消化器症状、鼻炎、視覚関連症状などが記載されています。

また、高齢者、肝機能障害、重度の腎機能障害がある人では、開始用量が異なります。

相互作用についても、CYP3A4阻害薬・誘導薬、降圧薬、α遮断薬などとの併用に注意が必要です。

バルデナフィル|先発レビトラは販売終了

バルデナフィルも、国内でED適応を持つPDE5阻害薬です。

先発品の「レビトラ」は販売終了していますが、バルデナフィルという成分そのものが国内で使えなくなったわけではなく、承認された後発品があります。

通常は10mgを性行為の約1時間前に服用し、1日1回、24時間以上の間隔をあけます。

食事の影響

2026年3月改訂の国内電子添文では、脂肪比率約30%の標準食を摂取した直後に20mgを服用した試験で、AUCとCmaxへの食事の影響は認められなかったと記載されています。

ただし、この結果から、

  • どのような食事でも影響しない
  • 高脂肪食でも問題ない
  • 満腹時でも作用発現が変わらない

と一般化することはできません。

主な副作用・注意点

頭痛、ほてり、動悸、消化不良、鼻閉、視覚異常、耳鳴などが記載されています。

また、バルデナフィルではQT延長や一部の抗不整脈薬、強いCYP3A4阻害薬との併用など、他のPDE5阻害薬とは異なる注意点があります。

血液透析が必要な腎機能障害や重度の肝機能障害など、使用できない条件もあります。

国内電子添文には、因果関係は明らかではないものの、外国でバルデナフィルを含むPDE5阻害薬の使用後に、まれな急激な聴力低下または突発性難聴が報告され、耳鳴りやめまいを伴う場合があると記載されています。

タダラフィル|医療用シアリスなど

タダラフィルは、医療用ED治療薬として使用されている成分です。

医療用では通常、10mgを性行為の約1時間前に服用します。条件を満たす場合に20mgへ増量されることがあります。

1日1回が基本ですが、腎機能や併用薬などによって用量や投与間隔が変わる場合があります。

食事の影響と持続

医療用タダラフィルは、電子添文上、食事の有無にかかわらず投与できるとされています。

また、投与後36時間まで有効性が認められているとの記載があります。

ただし、これは「36時間必ず効く」「36時間勃起が続く」という意味ではありません。

主な副作用・注意点

頭痛、潮紅、ほてり、消化不良、背部痛、筋痛などが記載されています。

腎機能障害では開始量・最高量・投与間隔が変わる場合があり、重度の肝機能障害では使用できません。

CYP3A4阻害薬、α遮断薬、降圧薬などとの併用にも注意が必要です。

2026年にはOTCシアリス10mgも登場

2026年には、タダラフィル10mgを含むED用の要指導医薬品「シアリス」が市販化されました。

ただし、これは医療用タダラフィルのすべての規格や用途が市販化されたという意味ではありません。

OTCシアリスは、18歳以上の成人男性を対象とし、1回1錠(タダラフィル10mg)を性行為の約1時間前に服用します。1日1錠までで、次の服用まで24時間以上あけます。

購入時には購入者本人がチェックシートに回答し、薬剤師が内容を確認したうえで、服用可能と判断した場合に販売されます。

OTCシアリスの使用禁止条件は、医療用タダラフィルの処方条件と完全に同じではありません。

2026年9月25日時点では、メーカー公式のオンライン販売は準備中です。そのため、本ページでは「オンライン通販で購入できる」とは案内しません。

硝酸薬・NO供与薬、リオシグアトとの併用は禁忌

シルデナフィル・バルデナフィル・タダラフィルに共通する重要な禁忌として、

  • 硝酸薬・NO供与薬
  • リオシグアト

との併用があります。

狭心症などでニトログリセリンなどを使用している場合は、自己判断でPDE5阻害薬を服用しないでください。

また、性行為そのものが不適当と判断される心血管系の状態では、PDE5阻害薬を使用できない場合があります。

薬によって異なる禁忌・相互作用にも注意

PDE5阻害薬は、共通する禁忌だけでなく、薬剤ごとに異なる注意点があります。

たとえば、

  • CYP3A4阻害薬・誘導薬
  • α遮断薬
  • 降圧薬
  • 抗不整脈薬
  • 肝機能・腎機能の状態
  • 年齢

などによって、使用可否、開始量、最高量、投与間隔が変わることがあります。

「PDE5阻害薬だから全部同じ禁忌」と考えず、使用する薬ごとの添付文書を確認する必要があります。

複数のED治療薬を自己判断で併用しない

シルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィルなどを、自己判断で組み合わせて服用してはいけません。

他のPDE5阻害薬やED治療との併用は、安全性が十分に確立していない、または併用経験がないものがあります。

「効かなかったから別の薬を追加する」「同じ日に複数種類を試す」といった使い方は避け、医師・薬剤師へ相談してください。

副作用が出たときに注意したい症状

頭痛、ほてり、消化器症状などの副作用が起こることがありますが、次のような症状では速やかな医療対応が必要になる場合があります。

  • 勃起が4時間以上続く
  • 急激な視力低下・視力喪失
  • 突然の聴力低下
  • 胸痛や強い息苦しさ
  • 重いアレルギー症状など

該当する場合は、自己判断で様子を見続けず、速やかに医療機関へ相談・受診してください。

アバナフィルは国内承認薬と並列しない

海外ではアバナフィルというPDE5阻害薬が使用されています。

ただし、2026年9月25日時点の監査では、日本国内のED治療薬として承認された製品を確認できていないため、本ページではシルデナフィル・バルデナフィル・タダラフィルと同じ国内承認薬として扱いません。

海外の用量や作用時間を、日本国内の標準的な服用方法として紹介することもしません。

ED治療薬以外の治療方法もある

EDの治療は、PDE5阻害薬だけではありません。

状態や原因によっては、

  • 真空勃起補助具
  • 心理療法・カウンセリング
  • 性腺機能低下症が確認された場合のホルモン治療
  • 外科的治療

などが検討されることがあります。

一方、陰茎海綿体注射や低強度衝撃波などについては、国内での承認状況や位置付けを個別に確認する必要があります。

サプリメントや「精力剤」は、承認されたED治療薬の代わりになるものではありません。

個人輸入・出所不明のED薬には注意する

海外サイトなどから個人輸入した医薬品は、国内で流通する承認医薬品と同じ品質や成分量であるとは限りません。

また、ED治療薬成分を含む無承認製品や健康食品について、注意喚起が行われた例もあります。

価格だけで判断せず、医療機関、薬剤師、正規の販売ルートを利用してください。

まとめ|ED治療薬は「薬ごとの差」を確認する

シルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィルはいずれもPDE5阻害薬ですが、用量、食事の影響、相互作用、肝機能・腎機能による調整などは同じではありません。

また、2026年にはOTCシアリス10mgが登場しましたが、医療用タダラフィルとは使用条件や購入時の確認事項を分けて考える必要があります。

ED治療薬を選ぶときは、「一番強い」「一番副作用が少ない」といった単純なランキングではなく、持病、併用薬、年齢、肝機能・腎機能などを含めて医師・薬剤師と確認することが重要です。

最終確認:2026年9月25日

※医薬品の承認状況、添付文書、販売方法などは変更される場合があります。実際の使用・購入前にはPMDA、厚生労働省、製造販売業者、医師・薬剤師等の最新情報を確認してください。